木名瀬博のフィールド虎の巻

第三回:本部商談力の強化について

組織的な小売流通におけるフィールド活動(ラウンダー活動)を強化するうえでの欠かせない要因として、“本部商談力の強化”が挙げられます。その理由は、本部商談にて決定した定番化商品・店頭企画・特売などが、実際に店舗で展開されるメニューとなり、それが店頭でのフィールド活動(ラウンダー活動)と連動しなければならないからです。
“本部商談力の強化”といっても様々な切り口でのアプローチ方法がありますが、フィールド活動(ラウンダー活動)と密接に関わる最大の強化ポイントは、本部営業担当者の仮説が検証できる仕組みの実現です。
本部商談の主な役割は、商品の定番化や提案企画の採用を勝ち取ることですが、採用に至るためには小売バイヤーがメリットを感じる魅力的な提案であることが必要です。そのためには、商品・企画の魅力や価値、小売サイドのメリットなどを、過去の経験や売上データ、市場データ等の素材を駆使して、企画書や提案書上で表現しなければなりません。その内容というのは、メーカー側の仮説に基づいて構成されており、実現できたかどうかは前述の売上データなどの“結果”でしか証明できません。
消費がシュリンクしていくこれからの時代、「検証する」というプロセスがますます重要な要因となっていきます。しかしながら実際には、売上データだけで効果検証を行っているケースが多く見られます。確かに、売上データは最も重要な検証データであることに間違いはありませんが、売上データはあくまでも「売れた結果」であり、「売れるための店頭ができていたか」を検証できるものではありません。とても単純なことですが、見落としがちな観点です。
本部で商談した結果が、全店舗で確実に実現できる前提であれば、売上データのみで十分検証できます。しかし、組織的な小売流通での展開状況をメーカー側から見た場合、展開率が平均3割程度という現実があります。現状を踏まえると「売れるための店頭ができていたか」を検証しなければ、より精度の高い仮説検証は実現しません。
より精度の高い仮説検証の実現のためには、フィールド活動(ラウンダー活動)を行うスタッフに対して、次のように情報のアウトプットとインプットを上手に使い分ける必要があります。まず、情報のアウトプットとして活動をより具体的に指示し、活動の実現度を強化します。それと同時に、情報のインプットとして、活動結果を正確かつ具体的に報告してもらいます。このアウトプットとインプットを効果的に組み合わせることで、商品や企画の効果検証の精度を高めることができます。
今後ますます、このような組織運営を可能にする仕組みづくりが重要になっていきます。

⇒第4回目の次回は「消費者接点として重要性を増す店頭のあり方とこれからのフィールド活動(ラウンダー活動)について」です。

次回更新を予定しておりました5月5日は祝日となりますので、次回の本コラム更新は5月7日となります。
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木名瀬博プロフィール

■ 1988年
立教大学 法学部 卒業
アサヒビール株式会社 入社

■ 2002年
アサヒビール100%出資にてスマイルサポート株式会社[※]設立に参画
同取締役企画部長として、約1,500名のパート契約スタッフとともに、アサヒビールの酒類量販店向け店頭営業支援業務の運営に従事

■ 2004年
アサヒビール社内独立支援制度に応募
合格第一号事業としてスピンオフベンチャーとして独立事業化

■ 2005年
ソフトブレーン・フィールド株式会社を設立
同代表取締役社長に就任、現在に至る

ソフトブレーン・フィールド株式会社 会社紹介動画

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