前回までは、3回に分けて消費者接点という観点から、フィールド活動(ラウンダー活動)の概要についてお伝えしてきました。今回からは、どのようにフィールド活動(ラウンダー活動)を実行していくべきか、より具体的に今回も3回に分けてお伝えしていきます。
○ フィールド活動(ラウンダー活動)におけるPDCAサイクル
「P(PLAN)・D(DO)・C(CHECK)・A(ACTION)サイクルを回しなさい」と皆さんもよく言われていることだと思います。
実は、組織小売流通におけるフィールド活動(ラウンダー活動)においては、企画部門と本部担当部門と店舗担当部門の3つのPDCAサイクルが存在しています。そして、それぞれが独立して存在するのでなく、歯車の輪のように互いに噛み合いながら回転していく形が理想的です。そのPDCAサイクルの流れは、大まかに下記の流れになります。
- P (PLAN)
本部営業担当者が販促策や新商品展開計画を企画し、組織小売流通本部バイヤーと商談します。そこで決定した内容が店頭で活動すべき内容となります。 - D (DO)
決定した内容と連動した店頭活動を行い、活動を実施した後には、店頭状況を把握するために情報を報告します。 - C (CHECK)
その結果を集計し分析検証。そうすることで活動内容の店頭での実現度が測れます。また最終的には、売上目標に対して効果的な販促策であったのかが検証できます。 - A (ACTION)
その結果、成功事例や課題問題点が浮き彫りになり、次の販促策で修正されていきます。
ここで重要なこととして、前述のようなPDCAサイクルをうまく循環させるには、ある一定のルールに基づいて運用する必要があるということです。その中でも、P(PLAN)のプロセスでは、指示を出すタイミングと指示項目をルール化しなければなりません。例えば、現在、活動指示書のフォーマットや指示を出すタイミングがバラバラである場合は、実現までに非常に労力を要すると思います。本部担当者からは反発もあるでしょう。しかし、完璧とはいかないまでも、基本情報はタイミングを守り、その後の補足指示や追加指示の期限を決めるなど、運用を柔軟にして対応することは可能です。はじめから「うちの会社では不可能だ」「実行は難しい」と諦める前に、1チェーンからでも是非ともチャレンジしてほしいと思います。