今回も引き続き、フィールドスタッフ(ラウンダースタッフ)の契約形態の特徴について説明していきます。
前回は「契約社員」の場合の特徴を解説しましたが、今回は「パート契約社員」にてフィールド活動(ラウンダー活動)体制をとっている場合の特徴を解説していきます。
【パート契約社員によるフィールド活動(ラウンダー活動)を行っているケース】
- 主として主婦等の女性を採用する際に活用される契約形態である。
- 会社との直接契約のため、ロイヤリティは契約社員と同様高く、会社の考え方・商品知識・短期的な販促計画であれば内容を十分に理解して活動する。
- 複数年継続契約している者の中には、社員より店頭スキルが高く、店舗情報に詳しい熟練者が多い。
- パート契約社員の多くは女性であるが、主婦目線での消費者の立場に立った活動を行い、売り場づくりに関してもきめ細やかで、店頭フィールド活動(ラウンダー活動)に向いている。
- フィールド業務専任の有期契約であり、契約社員よりローコストであることから広域エリア・多店舗でのフィールド活動(ラウンダー活動)展開が可能となる。
- 契約期間は1ヶ月単位から1年単位と、企業の考え方により異なる。
- 契約期間は、短いと更新事務作業が煩雑になる一方、長いと契約の中途解約が難しくなる。
- 報酬は社員と比較するとローコストとなり、一般的なパート社員の平均給与レベルである。
- パート契約社員の多くは配偶者の扶養控除対象になるため年収を103万円以下に抑えていることが多い。
- パート契約社員の年間給与所得を103万円以内に収める為に、就業時間として週4日10:00〜16:00勤務+1か月の雇用中断期間を設けるケースが一般的である。
- 長期でパート契約社員を活用している企業の中には、高齢化の問題が出ている企業もある。また複数年継続契約をしている場合、契約社員同様継続雇用期待を抱かせているという理由で、一方的な契約解除をすることはできないという問題を抱えている。
- フィールド活動(ラウンダー活動)の具体的な指示や明確な評価基準が無い場合、直属の営業担当のレベルによりパート契約社員のレベルにバラツキが生じてしまう。
- パート契約社員の潜在能力を十分に活用するために重要なこととして、具体的な指示があればあるほど能力を発揮する傾向がある。曖昧な指示では曖昧な活動になる傾向がある。
- 年功制の給与形態を採用している場合、パート契約社員間での時給差が付きにくく、報酬での優秀者のモチベーション維持は困難となる。その場合、現場社員による慰労の言葉等の精神面でのフォローをしなければならなくなり、ベテランのパート契約社員は扱いにくいと誤解されてしまうケースもある。
次回は、「派遣契約社員」の契約形態の特徴について説明していきます。